ダイエットや糖尿病の方に人気の人工甘味料、エリスリトール。
しかし、エリスリトールにも危険性があるという噂を聞いたことはありますか?
エリスリトールの危険性とは一体何なのか?
糖尿病や心臓病を引き起こす可能性はあるのでしょうか?
本記事では、エリスリトールの危険性について、わかりやすく解説します。
エリスリトールって何なの?
エリスリトールとはどんな甘味料なのでしょうか?
エリスリトールとは糖アルコールの一種
エリスリトールは、キノコや果物、お酒や醤油などの発酵食品に含まれている、
糖アルコールという糖質の一種です。
糖アルコールには3つの特徴があります。
- 体内で消化吸収されにくいため低カロリー
- 熱や酸、アルカリに強く安定している
- 菌が増えにくい
これらの特徴から、多くの加工食品に利用されています。
エリスリトールは食品!安全性が高い理由を解説
エリスリトールは食品添加物とは異なり、食品として扱われる天然の甘味料です。
前述の通り、発酵食品や果物にも含まれているので、安心して利用できる甘味料です。
エリスリトールの仲間!代表的な糖アルコール3選
エリスリトール以外の代表的な糖アルコールを3つ紹介します。
キシリトール
ガムなどに添加されているので、知っている方も多いのではないでしょうか。
原料はトウモロコシの芯から作られる「キシロース」で、カロリーは1gあたり3kcalなので、砂糖と比べると若干低カロリーです。
甘さは砂糖と同じくらいですが、口内でスッキリとした爽快感が感じられるのが特徴です。
ソルビトール
天然だとリンゴやプルーンに含まれる糖アルコールで、一般的にブドウ糖に水素が添加された食品添加物が利用されています。
酸化しにくい性質で、食べ物の品質を保つ効果が高いという特徴があります。
こちらもカロリーは1gあたり3kcalで、甘さは砂糖より控えめです。
マンニトール
マンニトールは砂糖に水素を添加して作られます。
食品だと、キノコや干し柿、乾燥させた海藻に含まれています。
使用基準が決められているので、利用できる食品は限られていて、佃煮や飴類に利用されています。
マンニトールのカロリーは1gあたり3kcalで、甘さは砂糖より控えめです。
エリスリトールは人工甘味料なの?
砂糖の替わりに利用できる甘味料として人気のエリスリトールですが、「人工甘味料」と聞くと、不安に感じる方もいるのではないでしょうか。
エリスリトールがどんな甘味料なのかを解説していきます。
人工甘味料とは何か?
人工甘味料とは化学的に作られた成分で、本来は存在しない甘味料のことを示します。
代表的なものは、アスパルテームや、スクラロースなどが挙げられます。
エリスリトールは人工甘味料ではない!天然素材の甘味料
エリスリトールは、先述したような人工甘味料ではなく、食品に含まれている天然の甘味料です。
しかし、「人工甘味料」という言葉の定義がはっきりしておらず、化学的に作られた甘味料のほかに、天然素材を使って作られた甘味料についても、「人工甘味料」と表現する場合があります。
天然の素材から作られたものか、化学的に作られたものか、「人工甘味料」の原料を確認することが重要です。
エリスリトールの特徴を解説!
エリスリトールは砂糖と比べて何が違うのか?
エリスリトールを摂るとどのような効果が得られるのかを解説していきます。
エリスリトールは砂糖より甘さ控えめ
砂糖の甘さを100%とすると、エリスリトールは75%程と言われています。
砂糖に比べて低カロリーですが、砂糖と同等の甘さにするために大量に使用すると逆効果になるので注意が必要です。
エリスリトールは血糖値を上げない
エリスリトールは体内で消化・吸収されにくいので、血糖値の上昇に影響しません。
そのため、ダイエットや糖尿病の方におすすめな甘味料として人気を集めているのです。
エリスリトールは唯一のカロリーゼロ!
先ほど紹介したソルビトールなど、糖アルコールのカロリーは基本的に1gあたり約3kcalなのですが、エリスリトールのカロリーは1gあたり0.24kcalで、「0kcal」と表現して問題がない数値です。
糖アルコールの中で、エリスリトールだけがカロリーゼロと言える甘味料なので、ダイエットや糖質管理をされている方には頼もしい存在ですね。
エリスリトールは口内を綺麗に保つ
エリスリトールは糖質ですが、砂糖などとは異なり、口の中を綺麗に保ってくれる作用があります。
虫歯になりにくい
エリスリトールは虫歯菌(ミュータンス菌)などの影響を受けません。
虫歯の主な原因は、歯垢と虫歯菌です。
虫歯菌が歯垢の中の糖質を食べて酸を作り、そこから虫歯ができます。
砂糖は歯垢や酸の発生を促進してしまう作用が高いので虫歯になりやすいのですが、エリスリトールにはこのような作用がないので、虫歯になりにくいのです。
口臭予防になる
先述したように、エリスリトールは虫歯菌などの細菌や、歯垢・舌苔を形成する作用がないため、口臭の予防にもつながると言えます。
エリスリトールはお腹に優しい!
多くの糖アルコールは、食べると下痢等を起こすことがあるのですが、エリスリトールは他の糖アルコールと異なり、この作用が起こりにくいので、安心して利用することができます。
エリスリトールの悪い噂 副作用の危険性やデメリットについて
ここまでエリスリトールの安全性やメリットを解説してきました。
ダイエットや糖質管理をされている方など、エリスリトールを積極的に利用したいと考えた方も多いのではないでしょうか。
ここからはエリスリトールを利用する際の注意点を解説していきます。
摂り過ぎ注意!副作用の危険性がある
エリスリトールは安全な食品ですが、食べすぎると副作用の危険性があります。
お腹が緩くなる
先述の通り、エリスリトールは他の糖アルコールと比べてお腹に優しく、下痢などを引き起こすことは少ない特徴があります。
しかしそんなエリスリトールでも、摂りすぎてしまうと、副作用が起こるリスクが高くなってしまいます。
安全性の高い食品であるエリスリトールには、一日の許容摂取量が明確に定められていません。
定められていないとはいえ、一度に摂り過ぎてしまわないよう、下記の摂取量を目安にすると良いでしょう。
- 成人男性…0.66g/kg体重
- 成人女性…0.80g/kg体重
これは国の研究で報告されている数値で、一度に摂る場合に、副作用が起こらない範囲の摂取量(最大無作用量)です。
使い方に注意!相性の悪い料理も
カロリーゼロという特徴から、エリスリトールを砂糖の替わりに使いたいと考える人も多いはず。
エリスリトールは砂糖の替わりに使いたい場合の注意点を解説します。
相性○まずはドリンクに入れてみて!
温かいコーヒーや紅茶などに入れることで、糖質を抑えながら甘さを感じることができます。
相性○煮物などのお料理に使える
エリスリトールは熱などに強いため、加熱する料理との相性が良いです。
砂糖で作ったときよりも、さっぱりとした味わいになるでしょう。
相性×お菓子作りには向いてない
エリスリトールをケーキなどのお菓子作りに使用すると、膨らみが足りず上手く作ることができません。
お菓子作りに使用する場合は、砂糖をとエリスリトールを混ぜて使ったり、膨らみを強めるためにベーキングパウダーを増やすなどの工夫が必要です。
砂糖より高額!
一般的に、エリスリトールは砂糖より値段が高く、およそ4~5倍の価格で販売されているようです。
健康のためのメリットがありますが、継続して使うには少し悩みますよね。
適切な摂取量を意識しつつ、自分の食生活に程よく取り入れられると、継続しやすくなりそうです。
エリスリトールは適切に使えば安全な甘味料!
エリスリトールは適切に利用すれば安全で健康のためになる甘味料です。
ゼロカロリーだからと言って摂りすぎないように注意しましょう。