オイスターソース炒めと中濃ソース炒めは色味が似てますよね?でも味わいは全く違います。なぜ味わいが違うか?それは使っている原材料が根本的に違うから。
オイスターソースは動物性原料の牡蠣の旨味を詰めたソース。
中濃ソースは野菜を中心とした植物性原料の旨味を詰めたソース。
この違いを頭に入れて原材料を具体的に見ていきましょう。
オイスターソースと中濃ソースの原材料の違い
オイスターソース(右側)と中濃ソース(左側)の原材料の比較写真がこれ。
オイスターソースの原材料 「牡蠣エキス➕砂糖➕醤油➕塩➕魚醤➕デンプン(片栗粉か)➕レモン汁」
中濃ソースの原材料 「トマト➕りんご➕玉ねぎ➕人参➕ニンニク➕砂糖➕酢➕塩➕醤油➕香辛料➕デンプン」
どちらのソースも素材の旨味を凝縮させたタレである。ただ旨味の方向性が動物性と植物性で分かれている。
オイスターソースは牡蠣のほかに魚醤も入っている。魚醤も魚を発酵させた旨味。魚醤はアンチョビをイメージすればいい。アンチョビも魚醤の一種。
オイスターソースと中濃ソースはなぜ黒いのか?
僕もずっとこの謎が解けなかったのですが、原材料を見ると納得がいきます。オイスターソースと中濃ソースの黒色を構成している物質はズバリ醤油である。原材料に醤油が入ってるからこれらのソースは黒色をしている
オイスターソースと中濃ソースはなぜとろみがあるのか?
この2つのソースは粘りというかとろみがあります。ウスターソースは水っぽいですよね?この違いも原材料を見ると謎が解ける。オイスターソースと中濃ソースはともにデンプンが含まれている。
デンプンとは簡単に言うと片栗粉を思い出してほしい。水に片栗粉を溶かして加熱するととろみがつきますよね。そのとろみです。
試しに家にあるウスターソースを見てみてください。原材料にデンプンは書いてないはずです。
代用方法
ここまでオイスターソースと中濃ソースの原材料の違いを見てきました。次はいよいよ本題、中濃ソースとオイスターソースの代用法を紹介します。
- 家に中濃ソースしかないけどオイスターソースがわりに使いたい。
- 家にオイスターソースしかないけどそのソースを使った料理を作りたい。
そんな時は次のやり方で対応しよう
中濃ソース➡︎オイスターソースに代える方法
- 海産の動物性の旨味を足す➡︎鰹節出汁、昆布出汁、アンチョビ、干し貝柱を戻したものetcを中濃ソースに少量足す
- レモン汁を少し加える
オイスターソースは牡蠣の旨味、つまり海産の旨味だから豚肉とかの出汁ではない
オイスターソース➡︎中濃ソースに代える方法
オイスターソースになくて中濃ソースにある成分は「酢」です。中濃ソースって酸っぱさというか酸味がありますよね?それは酢が入ってるから。一方でオイスターソースには酢が入ってません。だからオイスターソースに酢を入れてあげると中濃ソースの味に近づく。
ただしオイスターソースに含まれている海産系の旨味を抜くことはできないから、どうしても中濃ソースと全く同じ味わいにはならない。ただ見方を変えて「海産出汁の旨味が詰まった中濃ソース」って捉え方をすればそれはそれで「高級中濃ソース」として家族に紹介できる気もする。
個人的にはオイスターソースを中濃ソースに変えるほうが楽だと思う。だってオイスターソースにお酢を入れるだけでいいんだもん。中濃ソースをオイスターソースに変えるために海産出汁を加えるのって大変ですよね?アンチョビや干し貝柱なんて必ずしも家庭にある食材じゃないし、、、