世の中には様々な健康方法が出回っています。
その1つとして、あなたは世界中の人々から注目が集まっている「カゼインフリー」というものをご存知でしょうか?
そもそもカゼインとは何?
カゼインを摂らない生活をすると、体にどんな良い影響があるの?
今記事では世界中で実践者が続出している「カゼインフリー」について、実践方法およびカゼインの成分・含まれる食品と摂る事で起こる悪影響を、あえて摂る事で得られる良い影響と併せてご説明します。
「カゼイン」って何?
「カゼイン」とは、牛乳や母乳等に含まれている動物性タンパク質の1つです。
牛乳等の乳製品には「ホエイ」というタンパク質とカゼインの2種類が入っています。
ホエイは、水溶性タンパク質で体への吸収が早い事が特徴です。
一方でカゼインは不溶性で固まりやすく、体への吸収が緩やかなのが特徴です。
牛乳等に含まれているタンパク質のおよそ80%がカゼインです。
ヨーグルトやチーズは、カゼインが酸と合わさると凝固する作用を利用して作られている食品です。
カゼインが入っている食品
カゼインが入っている主な食品は、下記の物です。
・牛乳
・チーズ
・ヨーグルト
・バター
・生クリーム
・スキムミルク
・カゼインプロテイン
・ギ―(水牛の乳で作ったバターを濾したもの)
・クリームシチューのルウ、カップスープの素等
・パン
・洋菓子(殆どの製品に生クリームやバターが入っています)
・チョコレート(市販品には乳製品を加えている物が多いです)
・カフェオレ・カフェラテ等乳製品が入っている飲み物
カゼインのメリット
カゼインフリーを実践してみたいと考えているあなたに、あえて先に伝えておきます。
実はカゼインには健康的に良い面も幾つかあります。
下記は、カゼインを摂ると得られる栄養素と効果です。
カルシウムが豊富
カゼインにはカルシウムが豊富に含まれています。
カルシウムは骨や歯を構成する成分です。他にも細胞の分裂・分化や筋肉収縮を抑制する働きを持っています。
さらに血液凝固作用の促進等にも関与しています。
カルシウムには神経興奮を抑制する働きもあります。リラックス作用による不眠症改善やストレスの緩和に効果が期待されています。
(参考元:健康長寿ネット)
腸の動きがゆっくりになる
カゼインは不溶性で固まりやすく、体への吸収が緩やかなのが特徴です。
その特徴によって、腸が弛緩と収縮を繰り返して腸の内容物を外に排出する「ぜん動運動」を緩やかにする効果があります。
「ぜん動運動が緩やかになる」といわれると、便秘になってしまうのではと懸念するかもしれません。
しかし腸のぜん動運動が緩やかになる事で、体内に取り込んだ食品が腸に留まる時間が長くなります。
腸に食品が長く留まる事で、腸が食品の栄養素を取り込む時間も長くなります。
カゼインは自身を含めた食品に含まれている多くの栄養素が、体外に排出される前に体の中に吸収されるのを助ける効果があります。
(参考元:森永公式サイト「かんたん、わかる!プロテインの教科書」)
「カゼイン」のデメリット
カゼインの効果をあえて述べた上で、ここからカゼインを摂る事で陥ってしまう可能性がある悪影響についてお伝えします。
乳製品が体に合わない人もいる
カゼインを含んでいる牛乳等の乳製品には「乳糖(ラクトース)」という成分が入っています。
日本人の約80%が、乳糖を体内で消化する成分である「ラクターゼ」が腸内で機能しない「乳糖不耐症」であるといわれています。
乳糖もカゼインと同じく、乳製品には必ずといって良い程に含まれています。
乳糖不耐症の人が乳製品を摂ると、以下のような症状に陥りやすくなります。
乳糖不耐症の人がカゼインを摂ると陥りやすい症状
・お腹がゴロゴロする
・腹痛
・下痢
・嘔吐感
・腹部膨張感
・低血糖症
また乳糖不耐症とは関係ありませんが、牛乳はアレルギーになりやすい食品です。
カゼインもアレルギーになりやすい成分です。カゼインが入っている乳製品は、摂り過ぎると最悪命に関わる重篤なアレルギーを患ってしまう可能性が高いです。
(参考元:Wikipedia「乳糖不耐症」)
「カゼインフリー」の実践方法
ここまで、カゼインのメリットとデメリットを順にご説明しました。
ここからは、乳製品に含まれるカゼインを摂らない生活を送る「カゼインフリー」の実践方法についてご紹介します。
カゼイン入りの食品を別の物と代替する
カゼインフリーの実践仕方は、乳製品を一切摂取しないようにすれば良いだけです。
カゼインはタンパク質の1種ですので、同じくタンパク質を豊富に含んでいる大豆製品に置き換えるのが最も簡単です。
飲料の場合はコーヒーや紅茶を牛乳を入れずに飲むか、日本茶に置き換えると良いでしょう。
乳製品と置き換えるのにおススメする具体的な食品は、以下の物です。
乳製品との置き換えでおススメの食品
・豆乳
・アーモンドミルク
・オーツミルク
・豆乳ヨーグルト
・オリーブオイル
・アボカド(※バターの代わりに使えます)
・豆腐
・煎餅(※ミルク煎餅等は乳製品が入っているのでNG)
・純ココア(ピュアココア)
・和菓子
・日本茶
まとめ
カゼインは牛乳や母乳等に含まれている動物性タンパク質の1種です。
カゼインはカルシウムが豊富であるだけでなく、腸の動きを緩やかにして他の食品と一緒に栄養素をより多く体内に吸収させる効果があります。
その一方でカゼインを含んだ乳製品は、殆どの日本人に不適合な食品です。重篤なアレルギーが起きる危険性もあります。
カゼインフリーの仕方は、乳製品を豆乳や大豆製品・アーモンドミルク・オーツミルクに変えるのが手っ取り早いです。
他に注意すべき点として、市販の食品には添加物として乳製品が使われている場合が多いです。
スーパーで食品を買う時は、加工品であれば特にパッケージ裏に書いている原材料表示とアレルギー表示を確認するようにしましょう。
アレルギー対策用に乳製品不使用のパンや洋菓子を販売しているお店も多くあります。
無理をせずにカゼインフリーを実施して、健康な体作りを行ってくださいね!