あなたは「フェンネルシード」という食品をご存知でしょうか?
スーパーや輸入食料品店等で販売されている、スパイスの1種です。
しかし具体的にどのようなスパイスで、どのような料理に使えるのでしょうか?
今記事では「フェンネルシード」について、原料を含めて詳しくご紹介します!
フェンネルシードとは?
フェンネルシードとは、フェンネル(ウイキョウ)という植物の種子または果実です。
甘くスパイシーさもある独特の香りが特徴で、魚介類と相性が良いので魚の臭み消しに良く使われています。
魚や貝類・甲殻類・イカやタコ・海老等を使った海鮮料理の臭み消しや風味付けに良く使用されますが、パンやケーキ・スープや和え物等の料理にも幅広く使われています。
フェンネルの特徴
下記はフェンネルシードが採れる「フェンネル(ウイキョウ)」の特徴です。
・セリ科ウイキョウ属に分類される多年生の草本植物
・高さ1~2m。葉は細く糸状に裂けている
・夏になると黄白色の小さな花が咲く
・南ヨーロッパが原産地だが、古代エジプト・古代ローマでも栽培されていた記録がある
・果実と種子(フェンネルシード)は卵状楕円型で芳香が強い
・医療用ハーブとしても利用されており、ハーブを医薬品として使用するヨーロッパでは健胃薬として処方される
・日本では長野県、鳥取県で主に栽培されている
別名で言われるウイキョウは中国での呼び方
フェンネルシードが採れる植物・フェンネルは英名ですが、別名のウイキョウは漢字で「茴香」と書く中国名です。
(※中国では「ハイシヤン」「ホエイシャン」とも呼ばれています。)
ウイキョウの名前の由来は「腐った魚に使うと香りが回復する」からという説が有力です。
中国でも、ウイキョウ(フェンネル)とフェンネルシードは海鮮料理のスパイスや生薬として良く使われています。
様々なスパイスを組み合わせて作る、中国の調味料「五香粉(ウーシャンフェン)」の材料の1つでもあります。
フェンネルシードの効果
フェンネルシード・フェンネル(ウイキョウ)は、主に魚介類の臭み消しと海鮮料理の香り付けに使われています。
また医療用ハーブや生薬としても使われています。医薬品としても扱われている為、健康に良い効能・効果を持っています。
下記はフェンネルシード(フェンネル・ウイキョウ)が持つ効能・効果です。
・口臭予防
・消化促進
・食欲増進
・更年期障害の緩和
・母乳の出を良くする
・女性のPMS(月経前症候群)の予防
※フェンネル(ウイキョウ)とフェンネルシードには「フィストエストロゲン」という、女性ホルモン「エストロゲン」と構造が似ている成分が含まれています。
フェンネルシードを使った料理
フェンネルシードとフェンネル(ウイキョウ)についてご説明しましたが、ここからはフェンネルシードを使って作るおすすめ料理の一例をご紹介します。
フェンネルシードは魚介類を使った海鮮料理に良く使われていますが、他にも使える料理は多数あります。
また料理以外の使い方も、併せてご紹介します!
魚のソテー
白身魚やサーモン等の切り身に、塩コショウと一緒にフェンネルシードを振り掛けてからバターでソテーします。
甘くスパイシーなフェンネルシードの香りとバターのコク深い味わいが、口の中でほぐれる魚の食感と合わさって非常に美味しいです。
シーフードカレー
海老・貝・蟹・イカ等を使って作るシーフードカレーにも、フェンネルシードは相性抜群です。
カレーの具を煮込む段階でフェンネルシードを加えると、魚介類の臭みが消えると共にカレーに独特の香りが加わります。
ブイヤベース
魚介類をトマトスープで煮込んで作るブイヤベースにも、フェンネルシードは是非とも使って頂きたいスパイスです。
独特の甘くスパイシーな香りがスープに溶け込んで、コク深い味わいの美味しいスープが楽しめます。
キャロットラぺ
フェンネルシードは、レモンや白ワインとも相性が良いです。
キャロットラぺは、千切りした人参・レーズン・ナッツを和えたものに、レモン果汁または白ワインビネガー・塩・メープルシロップ・オリーブオイルと一緒にフェンネルシードを加えて混ぜ合わせて作ります。
前菜やお酒の摘みにおすすめの料理です。火を使わないので、料理が苦手な人でも簡単に作れます。
ハーブティーとしても
フェンネルシードは、ハーブとしても利用出来ます。
ハーブを湯で煎じて飲む「ハーブティー」にすると、健胃効果や更年期障害の予防等が期待出来ます。
ハーブティーにする場合は、フェンネルシードだけだとスパイシーさが強くて飲み辛いです。
ローズヒップ・カモミール・レモングラスと混ぜて煎じてから、ティーカップに適量のハチミツを加えて飲むと美味しく頂けます。