爽やかなレモンに似た独特の香りを持つ「レモングラス」は、精油やハーブティー・香水の原料で有名です。
しかし植物の具体的な特徴や薬草としての効能・効果等、あなたは「レモングラス」についてどこまで御存知でしょうか?
今記事では「レモングラス」とはどのような植物なのか、効能・効果やおススメの使い方まで幅広くご紹介致します。
レモングラスとは
レモングラスは、イネ科オガルカヤ属に分類される多年草です。
イネのような見た目をしていますが、ハーブや精油だけでなくスパイスの一種としてアジア料理やカリブ料理で良く使用されています。
レモングラスのその他の特徴は、下記の通りです。
レモングラスの特徴
・別名「レモンソウ(檸檬草)」または「レモンガヤ(檸檬茅)」。「メリッサグラス」「コウスイガヤ」「オイルグラス」とも呼ばれる
・近縁種と区別する為に、本種を「ウエストインディアン・レモングラス」と呼ぶ事もある
・原産地はインド。南インド・スリランカ・東南アジアの広い地域に自生または栽培されている
・見た目はイネに似ており、草丈は約1.5m。1m程ある葉は長細く、まっすぐ生える
・日本でも栽培可能。栽培適期は6月~10月。真夏は特に勢い良く育つ為、草が1m以上伸びたら根本から10~15cmの部分を切り取る(=剪定)
・日当たりと風通しの良い場所、かつ水はけの良い土壌を好む。暑さに強いが寒さには弱い
・白い花を7月頃に咲かせるが、日本の気候下では滅多に花は咲かない
・増殖させる時は株分けを行う
・レモンの香り成分「シトラール」を含んでおり、レモンに酷似した爽やかで独特の風味がある。また香りに生姜のようなスパイシーさもある
レモングラスの効果・効能
爽やかな香りを持つレモングラスは、優れた効能・効果を多数持つ薬草として古代から民間薬に使用されています。
下記はレモングラスが持つ効能・効果の代表格です。
健胃効果
レモングラスを食品として体内に取り込むと、胃の粘膜を保護する事で胃痛・消化不良・胃潰瘍等を予防するといわれています。
抗炎症作用
レモングラスには抗菌・抗炎作用があります。
フケの原因になる真菌の繁殖を抑える効果もある為、炎症性皮膚疾患の治療薬として使用されています。
冷え性・むくみの予防
レモングラスには血流を改善する効果もあります。
血流が改善する事で、冷え性やむくみの改善に役立ちます。
リフレッシュ効果
レモングラスに含まれている香り成分「シトラール」等には、副交感神経の働きを助ける作用があります。
副交感神経が働く事で精神の調和を促し、さらにアドレナリン等の興奮物質の分泌を抑制します。
神経が穏やかになる事で、疲れた心にやる気を与えます。
レモングラスのおススメの使い方
レモングラスは精油だけでは無く、アジア料理やカリブ料理・ハーブティー・香水等、様々な料理や活用が出来る万能ハーブです。
ここからは爽やかな香りと優れた効能・効果を含んでいるレモングラスを楽しめる、おススメの使い方を4種類ご紹介します。
(※精油とハーブティーはポピュラーな使い方なので、敢えておススメから外しています。)
是非ともご参考にして頂き、レモングラスの爽やかな香りと薬効を満喫してみて下さい!
ヤム・タクライ
ヤム・タクライは、細くスライスした生のレモングラスとエビ等の海鮮・豚肉・鶏の挽肉に、ナンプラー・唐辛子・ライムの搾り汁等を加えて和えたサラダです。
タクライは「レモングラス」のタイ語での呼び名です。
爽やかな香りと独特の味わいが楽しめる、エスニック料理好きの方に是非ともおススメのレモングラス料理です。
レモングラスソルト
乾燥させたレモングラスを細かく刻んでからフードプロセッサー等で粉砕し、天然塩を混ぜると「レモングラスソルト」が出来上がります。
爽やかなレモンのような香りが加わったレモングラスソルトは、ステーキやケバブ等の肉料理から天ぷら・野菜の浅漬け等の幅広い料理に利用出来ます。
ジンジャーエール
生姜とレモン・スパイスに砂糖を加えて作ったシロップと炭酸水を割って作る「ジンジャーエール」にレモングラスを加えると格別です。
シロップにレモングラスを加える事で、生薬としての効能・効果が加わり、更にレモンの香りが際立つ飲みごたえのあるジンジャーエールが出来上がります。
レモングラスゼリー
粉末にしたレモングラスと水・ゼラチンパウダー・砂糖だけで作れるお手軽スイーツです。
レモン汁を加えると、更に爽やかな味わいが増します。
作り方が簡単なので、料理初心者も失敗しにくいです。