風邪やインフルエンザの予防・治療、口内炎や胃潰瘍の改善、美容効果など、さまざまな効能が期待できるハチミツ
ニュージーランド原産のマヌカハニーは、高い抗菌作用や抗酸化作用を持つことで知られています。そのため、風邪やインフルエンザの予防・治療、口内炎や胃潰瘍の改善、美容効果など、さまざまな効能が期待されています。
記事では、マヌカハニーの効能について、詳しく解説します。
マヌカハニーとは
マヌカハニーとは、ニュージーランドに自生するマヌカの木の花蜜から採取されるはちみつです。マヌカの木は、ニュージーランドの南島の一部と北島の東海岸に自生する低木で、その花蜜は、他のはちみつに比べて強い抗菌作用を持つことが知られています。
マヌカハニーの抗菌作用は、その中に含まれるメチルグリオキサール(MGO)によって引き起こされます。MGOは、マヌカハニー特有の成分で、その量によって抗菌作用の強さが異なります。MGOの含有量は、UMF(Unique Manuka Factor)という指標で表されます。UMF10+は、MGOの含有量が100mg/kg以上、UMF20+は、MGOの含有量が200mg/kg以上となります。
マヌカハニーの抗菌作用は、さまざまな研究で実証されています。例えば、口腔内の炎症の改善や、傷の治癒の促進、風邪やインフルエンザの予防や治療など、さまざまな効果が期待されています。
マヌカハニーは、そのまま食べるだけでなく、ヨーグルトやパンなどにかけて食べたり、お茶やコーヒーに入れたりすることもできます。また、お肌に塗ると、保湿やニキビの予防にも効果的です。
マヌカハニーは、ニュージーランドで生産される高価なはちみつですが、その高い抗菌作用から、世界中で人気を集めています。
マヌカハニーの効能・効果
抗菌作用
マヌカハニーの抗菌作用は、メチルグリオキサールという成分によるものです。メチルグリオキサールは、マヌカの花蜜に含まれる天然の抗菌成分で、細菌やウイルスを殺菌する働きがあります。
マヌカハニーの抗菌作用は、さまざまな研究で確認されています。例えば、2015年に発表された研究では、マヌカハニーは、インフルエンザウイルスを99.9%殺菌することが示されました。また、2018年に発表された研究では、マヌカハニーは、口内炎の原因となる菌を99.9%殺菌することが示されました。
マヌカハニーの抗菌作用は、以下のような効果が期待されています。
- 風邪やインフルエンザの予防
- 口内炎や胃潰瘍などの感染症の改善
- 傷の治癒促進
- 肌の健康維持
抗酸化作用
マヌカハニーには、抗酸化作用のあるポリフェノールが含まれています。ポリフェノールは、細胞の老化を防ぐ働きがあるため、アンチエイジング効果が期待されています。
マヌカハニーに含まれるポリフェノールの種類は、ケルセチン、カテキン、フラボノイドなどです。これらのポリフェノールは、活性酸素を除去する働きがあります。
活性酸素は、体内で発生する不安定な酸素で、細胞を傷つける可能性があります。マヌカハニーの抗酸化作用によって、活性酸素を除去することで、細胞の老化を防ぐことができると考えられています。
マヌカハニーの抗酸化作用は、以下のような効果が期待されています。
- アンチエイジング
- 生活習慣病の予防
- 免疫力の向上
美容効果
マヌカハニーには、美容効果も期待されています。マヌカハニーの美容効果としては、以下のようなものが挙げられます。
- 保湿効果
マヌカハニーには、高い保湿力があります。マヌカハニーに含まれる糖分やミネラルが、肌の表面を覆って水分を保つ働きがあります。
- 抗菌作用
マヌカハニーの抗菌作用は、肌トラブルの原因となる菌を殺菌する働きがあります。ニキビや吹き出物などの肌荒れを改善する効果が期待できます。
- 抗酸化作用
マヌカハニーの抗酸化作用は、肌の老化を防ぐ働きがあります。シミやシワなどの予防に効果が期待できます。
マヌカハニーの美容向けの使い方
- 直接塗る
マヌカハニーをそのまま肌に塗ると、保湿効果や抗菌作用が期待できます。ニキビや吹き出物などの肌荒れに効果的です。
- スキンケアに混ぜる
マヌカハニーを化粧水や乳液などに混ぜて使用すると、保湿効果や抗酸化作用を高めることができます。
マヌカハニーの賢い選び方
マヌカハニーには抗菌作用の強さを表す指標がある
マヌカハニーの抗菌作用の強さを表す指標には、以下の3つがあります。
- UMF(Unique Manuka Factor)
- MGO(Methylglyoxal)
- NPA(Non-peroxide Activity)
UMFは、マヌカハニーに含まれるメチルグリオキサールの活性を測定した指標です。UMFの数値が大きいほど、メチルグリオキサールの活性が高く、抗菌作用が強いことを示します。
MGOは、マヌカハニーに含まれるメチルグリオキサールの含有量を測定した指標です。MGOの数値が大きいほど、メチルグリオキサールの含有量が多く、抗菌作用が強いことを示します。
NPAは、マヌカハニーの抗菌作用を直接測定した指標です。NPAの数値が大きいほど、抗菌作用が強いことを示します。
この3つの指標は、いずれもマヌカハニーの抗菌作用を測定するのに有効な指標ですが、測定方法や測定基準が異なるため、必ずしも数値が同じではありません。
一般的に、UMF10以上のマヌカハニーは、医療用としても用いられています。
マヌカハニーを選ぶ際は、UMF、MGO、NPAのいずれかの指標を参考にするとよいでしょう。
なお、マヌカハニーは、食品として摂取するものであり、医薬品ではありません。そのため、病気の治療や予防を目的として使用する場合は、必ず医師に相談するようにしましょう。
モノフローラル品種を選ぶ
マヌカハニーは、モノフローラル品種とマルチフローラル品種の2種類に分けられます。モノフローラル品種は、マヌカの花蜜のみで作られたハチミツで、より高い抗菌作用が期待できます。
信頼できるブランドを選ぶ
マヌカハニーは、偽物も多く出回っています。信頼できるブランドを選ぶことで、偽物に当たるリスクを減らすことができます。ニュージーランド政府の認証を受けているブランドや、第三者機関の検査をクリアしたブランドを選ぶとよいでしょう。
マヌカハニーの食べ方
マヌカハニーのオススメの食べ方は、以下のとおりです。
そのまま食べる
マヌカハニーの効能を最大限に引き出すためには、そのまま食べるのが一番です。朝食のヨーグルトにかける、おやつにそのまま食べるなど、さまざまな方法で楽しめます。
ヨーグルトやパンにかける
ヨーグルトやパンにかけるのも、マヌカハニーの食べ方として人気です。ヨーグルトには、マヌカハニーの抗菌作用を高める乳酸菌が含まれています。また、パンにかける場合は、砂糖の代わりにマヌカハニーを使うことで、健康的な朝食やおやつになります。
お茶やコーヒーに入れる
お茶やコーヒーに入れるのも、マヌカハニーの食べ方としておすすめです。マヌカハニーの風味を楽しみながら、健康的なドリンクを楽しむことができます。
スムージーやドレッシングに入れる
スムージーやドレッシングに入れるのも、マヌカハニーの食べ方としておすすめです。スムージーに入れれば、栄養価をアップさせることができます。また、ドレッシングに入れれば、ヘルシーなサラダを楽しむことができます。
マヌカハニーの摂取量の目安は、体重1kgあたり1日0.5〜1gです。高価なハチミツですが、健康や美容にさまざまな効果が期待できるため、ぜひ試してみてください。
なお、マヌカハニーは、食品として摂取するものであり、医薬品ではありません。そのため、病気の治療や予防を目的として使用する場合は、必ず医師に相談するようにしましょう。
また、マヌカハニーは、グリホサートなどの農薬が残留している可能性があります。そのため、購入する際は、信頼できるメーカーの製品を選ぶようにしましょう。
マヌカハニーのおすすめレシピ
以下に、マヌカハニーを使ったおすすめレシピをご紹介します。
マヌカハニーヨーグルト
材料(1人分)
- ヨーグルト 100g
- マヌカハニー 小さじ1
- フルーツ 適量
作り方
- ヨーグルトにマヌカハニーをかける。
- フルーツをトッピングする。
マヌカハニーバナナパンケーキ
材料(2人分)
- 卵 2個
- 牛乳 100ml
- 小麦粉 100g
- マヌカハニー 大さじ2
- バナナ 1本
作り方
- 卵を溶きほぐす。
- 牛乳、小麦粉、マヌカハニーを加えて混ぜ合わせる。
- バナナを潰して加えて混ぜ合わせる。
- フライパンを熱し、少量の油をひいて3を流し入れる。
- 両面を焼き、完成。
マヌカハニーアイスクリーム
材料(2人分)
- 牛乳 200ml
- 生クリーム 200ml
- マヌカハニー 大さじ2
- バニラエッセンス 少々
作り方
- 牛乳と生クリームを鍋に入れて弱火にかける。
- 沸騰直前で火を止めて、マヌカハニーとバニラエッセンスを加えて混ぜ合わせる。
- 冷ましてから、アイスクリームメーカーで作るか、冷凍庫で冷やし固める。
これらのレシピを参考に、ぜひマヌカハニーを楽しんでみてください。
マヌカハニーの一部商品からグリホサートが検出された問題
2020年7月、ニュージーランドの第一次産業省が、全国からはちみつのサンプルを集め、グリホサートの残留を調査した報告書を発表しました。この報告書によると、マヌカハニーを含むはちみつから、グリホサートが検出されたとのことです。
この報告を受けて、日本でもニュージーランド産のはちみつに対する検疫が強化され、2020年10月と12月に、日本の基準を上回るグリホサートが検出されました。いずれもニュージーランドの基準値内でしたが、日本のグリホサート残留基準値は10倍厳しいのです(ニュージーランドの基準0.1ppmに対し、日本は0.01ppm)。
この結果を受け、マヌカハニー協会は、グリホサート検出の原因として、マヌカ以外の植物から採れた蜜からグリホサートが混入した可能性を示唆しています。
マヌカハニーは、主にマヌカの花蜜から採取されますが、マヌカ以外の植物から採取された蜜も、マヌカハニーとして販売されることがあります。また、マヌカハニーの採取地周辺では、グリホサートが使用されている農地も多いことから、混入の可能性は十分考えられます。
マヌカハニーの一部商品からグリホサートが検出されたことを受け、消費者からは不安の声が上がっています。マヌカハニー協会は、今後もグリホサート検査を継続し、安全性を確認していくとしています。
なお、グリホサートは、発がん性や遺伝子変異の疑いがある化学物質です。そのため、健康への影響が懸念されています。
マヌカハニーについてのQ&A
マヌカハニーの保存方法は?
マヌカハニーの保存方法は、以下のとおりです。
- 開封前
開封前のマヌカハニーは、直射日光を避けて、冷暗所に保存します。常温保存でも問題ありませんが、高温多湿になると、マヌカハニーの風味や栄養素が失われる可能性があるため、冷暗所での保存がおすすめです。
- 開封後
開封後は、冷蔵庫の野菜室で保存します。冷蔵庫に入れることで、結晶化を防ぐことができます。
- 賞味期限
マヌカハニーの賞味期限は、製造から3年です。ただし、開封後は、品質が劣化するため、1年以内に食べ切ることをおすすめします。
また、マヌカハニーは、酸化の影響を受けやすいため、容器は密閉できるものを使用しましょう。
具体的な保存方法は、以下のとおりです。
- 開封前
・直射日光を避ける ・冷暗所に保存する
- 開封後
・冷蔵庫の野菜室で保存する ・密閉できる容器に移す
マヌカハニーは、はちみつの中でも特に健康効果が期待できると言われています。正しい保存方法で、美味しく安全に食べましょう。
マヌカハニーと普通のはちみつの違いは?
マヌカハニーと一般的なはちみつの主な違いは、以下のとおりです。
- 原料
マヌカハニーは、ニュージーランドの原生植物であるマヌカの花蜜から採取されたはちみつです。一般的なはちみつは、さまざまな種類の花蜜から採取された混合蜜です。
- 抗菌作用
マヌカハニーには、一般的なはちみつよりも強い抗菌作用があります。この抗菌作用は、マヌカハニーに含まれるメチルグリオキサールという成分によるものです。
- 風味
マヌカハニーは、一般的なはちみつよりも濃厚で、独特の風味があります。
- 価格
マヌカハニーは、一般的なはちみつよりも高価です。これは、マヌカの花蜜が採取できる地域が限られているためです。
具体的な違いは、以下のとおりです。
項目 | マヌカハニー | 一般的なはちみつ |
原料 | マヌカの花蜜 | さまざまな種類の花蜜 |
抗菌作用 | 特に高い | 高い |
風味 | 濃厚で独特 | マイルド |
価格 | 特に高価 | 高価 |
マヌカハニーは、一般的なはちみつよりも栄養価も高いと言われています。ビタミン、ミネラル、アミノ酸などの栄養素が豊富に含まれています。
マヌカハニーは、風邪やインフルエンザの予防、傷の治癒、肌の健康維持などに効果があると期待されています。
マヌカハニーは1日の適量は?
マヌカハニーの摂取量の目安は、体重1kgあたり1日0.5〜1gです。例えば、体重60kgの人の場合、1日3g〜6gが適量となります。
マヌカハニーは、食品として摂取するものであり、医薬品ではありません。そのため、過剰摂取には注意が必要です。1日6gを超えて摂取すると、下痢や腹痛などの副作用が出る可能性があります。
また、マヌカハニーは、グリホサートなどの農薬が残留している可能性があります。そのため、購入する際は、信頼できるメーカーの製品を選ぶようにしましょう。
マヌカハニーの効能を最大限に引き出すためには、空腹時に摂取するのがおすすめです。また、そのまま食べるだけでなく、ヨーグルトやパンにかける、お茶やコーヒーに入れるなど、さまざまな方法で楽しむことができます。