本格的に寒くなる季節には、体の芯から温まる煮込み料理が食べたくなります。
牛肉とデミグラスソースの味わいがクセになる「ビーフシチュー」もそのひとつ。子供から大人まで人気が高い、冬の定番料理です。
濃厚なビーフシチューは、市販のルーを使ったレシピでも隠し味を使うと、本格的で絶品のシチューが作れます。
今回は、ひと手間をかけるだけで簡単に作れる本格的に美味しいビーフシチューの作り方を、ハレの日に役立つアレンジ品と一緒にお教えします。
ビーフシチューの作り方
先ずは料理初心者でも簡単に作れる、市販のルウを使ったビーフシチューの作り方からご紹介します。
材料(5皿分)
・牛肉(肩ロース):300g
・玉ねぎ:中サイズ1個と2分の1
・じゃがいも:中サイズ1個と2分の1
・にんじん:中サイズ2分の1
・サラダ油:大さじ1
・水:800ml
・市販のビーフシチュールウ:2分の1箱
お好みでマッシュルームやブロッコリー、トマト、グリーンピースを加えても美味しいです。
ビーフシチューの作り方
(1)牛肉・玉ねぎ・にんじん・じゃがいもを包丁で一口大に切る
(2)厚手の鍋にサラダ油を入れて熱し、牛肉・玉ねぎ・にんじんを中火で炒める
(3)玉ねぎがしんなりしたら水を加えて、中火で煮込む。沸騰したらあくを取り、弱火〜中火で牛肉が柔らかくなるまで煮込む(約20分)
(4)じゃがいもを加えて、さらに煮込む(約10分)
(5)一度火を止めてからルウを割り入れて溶かす。再び火にかけて弱火で時々かき混ぜながら、とろみがつくまで煮込む(約10分)
(参考元:ハウス食品「北海道シチュー ビーフ」作り方)
ビーフシチューを美味しくする!10個の隠し味
ビーフシチューの基本的な作り方をお伝えしましたが、此処からは加えると本格的な味わいになる、おすすめの隠し味を10個ご紹介します。
今回ご紹介する隠し味10個は、以下のものです。
・生クリーム
・インスタントコーヒー
・ウスターソース
・チョコレート
・バター
・ハチミツ
・赤ワイン
・ヨーグルト
・味噌
・パイナップル
それぞれの特徴と加える事で得られる効果について、順にご説明します。
生クリーム
生クリームはビーフシチューを盛り付けた後に、上から垂らしかけます。
盛り付けたビーフシチューの上に仕上げとして加える事で、味にまろやかさが加わります。
生クリームは脂肪分の少ないタイプを選びましょう。
インスタントコーヒー
市販のインスタントコーヒーを、ルーを溶かした後に大さじ1〜2杯ほど加えます。
インスタントコーヒーの苦味が加わることで、ビーフシチューが更に苦味とコクのある味わいになります。
ウスターソース
ウスターソースは非常に多くの野菜や果物、スパイス等を熟成させて作られています。
カレーに入れるとコクが出る定番の隠し味ですが、ビーフシチューにも隠し味としてウスターソースはおすすめです。
5皿分のビーフシチューに対して、大さじ1〜2杯程度を目安に加えましょう。
チョコレート
チョコレートは、様々な料理の隠し味に使われる意外ながらも定番の食品です。
ルウを溶かしてから、適量のチョコレートを加えて一緒に溶かします。
入れすぎるとシチューの味が大きく変わってしまうので、チョコレートはシチューの味見をしながら少しずつ入れるようにしましょう。
バター
サラダ油の代わりにバターで野菜と牛肉を炒めると、シチューがマイルドな味わいに仕上がります。
更に風味も格段に上がるので、レストランで食べるような本格的なビーフシチューに近付ける事が出来ます。
ハチミツ
ハチミツをビーフシチューの隠し味に加えると、自然な甘さがシチューに溶け込んでマイルドな味わいに仕上がります。
ハチミツを入れるタイミングは、ルウを溶かす前です。
赤ワイン
西洋料理の隠し味の代表格である赤ワインは、肉の臭み消しに良く使われます。
また、水の代わりに赤ワインを加えて煮込む事で、レストランで食べるもののような本格的な味に仕上げる事が出来ます。
ヨーグルト
ヨーグルトはビーフシチューの隠し味の中でも、様々な用途に使える万能食品です。
牛肉に漬け込んで肉を柔らかくしたり、シチューを煮込んでいる時に少量入れる事で、程よい酸味とまろやかさのある味わいにする事が出来ます。
隠し味に使うヨーグルトは、砂糖が入っていないプレーンヨーグルトを使います。
味噌
味噌をビーフシチューの隠し味に使うとまろやかさとコクが加わる他に、より深みがある味わいのシチューに仕上がります。
味噌は風味が飛びやすいので、シチュールウを溶かしてから弱火で煮込む、最後の工程の時に加えます。
使用する味噌はお好みの物でOKですが、塩分が気になる人は減塩タイプの味噌を使いましょう。
パイナップル
意外な食品ですが、パイナップルにはタンパク質を柔らかくする独自の酵素(ブロメライン)が含まれています。
この独自の酵素を使うことで、牛肉を柔らかくすることが出来ます。
使うパイナップルは、酵素が残っている生の物を選んでください。
あらかじめカットされているパイナップルを買うと、下処理をせずに直ぐに使えます。
パイナップルの使い方は、角切りにした牛肉とパイナップルを混ぜ合わせて、約30分置きます。
牛肉はその後、パイナップルから取り出して野菜と一緒に炒めましょう。
シチューにパイナップルは入れません。肉を柔らかくする為のひと手間として使用します。
パイナップルは牛肉を取り出した後に良く水洗いしてから、バター・グラニュー糖・レモン汁でソテーにすると、デザートとして楽しめます。
年末年始におすすめ!ビーフシチューのアレンジ料理
隠し味を加えたビーフシチューは絶品ですが、ハレの日が続く年末年始におすすめのビーフシチューのアレンジレシピも御一緒に紹介します。
普段と違う食べ方で、より贅沢なビーフシチューを堪能してみてください!
ビーフシチューのポットパイ
冷やしたビーフシチューを器に入れて、市販の冷凍パイを被せて切り込みを入れてから卵黄を塗り、オーブンで焼きます。
(※230℃で余熱してから約10分加熱)
パイ用の型はココットやマフィン用のカップがおすすめですが、オーブン対応のマグカップでも作れます。
牛タンのビーフシチュー
ビーフシチューの牛肉を牛タンに変えます。
牛タンは塊肉を使用します。たっぷりの熱湯と赤ワインで1時間ほど茹でて、独特の臭みを取り除いてから使用します。
下茹で時は肉の臭み消しになるローレルの葉も一緒に入れて煮込みます。茹で上がった牛タンを取り出す時に、薄皮が表面に付いている場合は剥いておきます。
下茹でした牛タンは良く冷ましてから一口大に切って、肩ロース肉の場合と同じように、野菜と一緒に炒めて調理します。
厚めに切った牛タンをソテーしてから皿に盛り付け、野菜を煮込んだビーフシチューをソースとしてかけて食べると、お肉をソースと一緒に食べる贅沢なビーフシチューが楽しめます。
ビーフシチューソースのオムライス
バターライスもしくは雑穀米の上に半熟のオムレツを乗せて、その上に熱々のビーフシチューを掛けます。
こちらもビーフシチューをソースとして使用します。
ケチャップで作る通常のオムライスと違う、濃厚でコクがある贅沢なオムライスが楽しめます。
隠し味やアレンジで、ビーフシチューを楽しみましょう!
ビーフシチューは、市販のルウを使えば料理初心者でも簡単に作れます。
隠し味として様々な食品が使えるので、ご紹介したものを一度試して、是非とも本格的なビーフシチューを堪能してみてはいかがでしょうか。
また、ビーフシチューはアレンジも出来ます。ポットパイや牛タンシチューは、クリスマスやパーティ用の料理にもピッタリです!
これからの寒い時期に、是非とも美味しいビーフシチューを作って楽しんでくださいね!