家庭用調味料の1つとしてお馴染みの「味の素」。
同名のメーカーが作っているロングセラー製品ですが、近年可愛いパンダ柄のラベルデザインになった事で話題になりました。
そんな味の素ですが「健康に悪い」というネガティブな噂が、インターネットの口コミ等で数多く挙げられています。
今記事では「味の素が健康に悪い」という噂が本当なのか、実際に製品の詳細を確認しながら解明します！
味の素とは？
味の素は、味の素株式会社が製造・販売している「うま味調味料」です。
うま味調味料とは、昆布やシイタケ・チーズなどに含まれているアミノ酸の1つ「グルタミン酸」が出す独特の味「うま味」を調味料にした物です。
味の素はグルタミン酸の「うま味」を生かして作られた調味料で、砂糖や塩では出せない独特の美味しさを料理に加える事が出来ます。
味の素の使い方
味の素は塩のようにサラサラした粒状タイプの調味料で、料理の下味から仕上げまで様々な工程で使う事が出来ます。
企業が味の素を使用するのにおススメしている料理は「TKG（卵かけご飯）」です。
あつあつのご飯に乗せた卵の上に醤油と一緒に味の素を振りかける事で、うま味が加えられた美味しいTKGが楽しめます。
「味の素は健康に悪い」は本当？
うま味成分「グルタミン酸」から着想を得て作られている味の素ですが、インターネットの記事や口コミ等で「健康に悪い調味料」だとネガティブに紹介される事が多いです。
具体的に味の素のどの部分が「健康に悪い」と思われているのでしょうか？
下記は口コミで散見される、味の素の悪評に関する主な内容です。
人工的に作り出した調味料だから「健康に悪い」
先ず多く挙げられていたネガティブな口コミは、味の素が「人工調味料だから体に悪い」という内容でした。
スーパー等で味の素を手に取ると、ラベルに書かれている原材料に「グルタミン酸ナトリウム」と書かれています。
この事から、味の素が自然の材料から作られていない人工調味料だと思われている方が多いと考えられます。
塩分が多くて「健康に悪い」
次に多く挙げられていた味の素の悪評は「塩分が多いから健康に悪い」という内容です。
こちらも味の素の原材料が「グルタミン酸ナトリウム」ですので、ナトリウム＝塩と認識して「塩分の塊だから体に悪い」だと思われている方が多いと考えられます。
原料を見て味の素は本当に「健康に悪い」のか考える
上記のように味の素には「人工調味料である」「塩分の塊である」という理由で健康に悪い食品であるという噂が多く出回っています。
ここからは噂が真実なのかを、製品を通して確認します。
味の素の原料は「さとうきび」から抽出したもの
味の素の原材料「グルタミン酸ナトリウム」がどのように作られているのかを、企業の公式ホームページから調べました。
その結果、企業はホームページ内で原材料のグルタミン酸ナトリウムは「さとうきびの糖蜜を発酵させて作っている」と明示しています。（※海外への輸出品は別の原材料が使われています）
さとうきびは砂糖の原材料として有名である、自然の植物です。
自然の植物を自然の菌を使って発酵させて成分を抽出している味の素は、成分を人工的に作り出す「人工調味料」ではありません。
（参考元：味の素株式会社公式ホームページ）
味の素の塩分量は食塩より少ない
次に味の素が「塩の塊」だと認識されている件に関してですが、こちらは全くの間違いであり、味の素は「塩の塊」ではありません。
食用の塩は「塩化ナトリウム」というミネラル成分です。
グルタミン酸ナトリウムは昆布などに含まれる「グルタミン酸」に、味付けとして元素の1つである「ナトリウム」を加えて作られています。
ナトリウム自体が塩分になるので、食塩とグルタミン酸ナトリウムはどちらも塩分が含まれています。
しかし食塩と比較すると、塩分量は食塩39.3％に対してグルタミン酸ナトリウムは12.3％で、食塩よりも塩分量が少ないです。
上記の結果から噂がされている「味の素は塩の塊」という口コミは、デマであるという事が分かります。
（参考元：株式会社ベルディア「グルタミン酸ナトリウムについて」）
まとめ
味の素は「健康に悪い」という噂がされていますが、結論をいうとデマであり、健康に悪い調味料ではありません。
味の素の原材料「グルタミン酸ナトリウム」は、さとうきびを発酵させて抽出している自然由来の成分です。
また食塩と比べて塩分（ナトリウム）量は27％も低いので、ヘルシーな調味料でもあります。
上記の理由から味の素は、健康に悪い食品では無いと結論付けて良いでしょう。
安心して味の素を使って、是非とも美味しいTKGや料理を楽しんでくださいね！