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カレーのお供でお馴染み「福神漬け」ってどんな漬物?材料・名前の由来・作り方までをご紹介

レシピ

福神漬けは好きですか?

福神漬けはどうやって食べるのか?を誰かに尋ねられた際に「カレーライスと一緒に食べる」と、あなたも答えるでしょう。

しかし福神漬けは具体的にどのような漬物で、何時から日本で食べられている物なのでしょうか?

今記事ではカレーのお供でお馴染みである「福神漬け」の材料・名前の由来・何時から食べられている物なのか、さらにカレーの添え物として定番化した理由・自宅での作り方レシピまで幅広くご紹介します!

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福神漬けとは

福神漬けは、日本で生まれた非発酵型の漬物です。

大根・茄子・レンコン・キュウリ・シソの実・ナタマメ(鉈豆)・シイタケまたは白胡麻の7種類の野菜を使って作ります。

7種類の野菜を下漬けと塩抜きをしてから細かく刻み、醤油・砂糖・みりん等で作った調味液で漬け込みます。

日本ではカレーの添え物として有名ですが、カレーと一緒に福神漬けを食べている国は日本だけです。

福神漬けの名前の由来は?

福神漬けは、七福神が名前の由来だといわれています。

七福神とは、福徳(幸福と財産)をもたらす7柱(はしら)の神様の総称です。

※日本では神様を1人・2人と数えず1柱・2柱と数えます。

七福神の各神様は、それぞれ下記の通りです。

・漁業、商業、農業の神「恵比須(えびす)」
・商売繁盛、五穀豊穣の神「大黒天(だいこくてん)」
・無病息災の神「毘沙門天(びしゃもんてん)」
・音楽、財福の女神「弁財天(べんざいてん)」
・人徳の神「福禄寿(ふくろくじゅ)」
・長寿の神「寿老人(じゅろうじん)」
・開運、良縁、子宝の神「布袋(ほてい)」

(※余談ですが、七福神で日本の神様は恵比須神のみです。)

福神漬けの名前は1885年(明治18年)に、漬物や佃煮等を手掛けている食品製造会社・山田屋(現・酒悦。東洋水産のグループ会社)が販売していた7野菜の漬物から名付けられました。

山田屋の店舗は、東京都台東区上野にある「不忍池(しのばずのいけ)」から近い場所にありました。

作家の梅亭金鵞(ばいてい きんが)が上野の店で売られていた7野菜の漬物を気に入り、不忍池で祀られていた弁財天神に因んで「家に七福神が来たような幸福感がある漬物」と意味を込めて福神漬けと名付けたと伝えられています。

福神漬けは何時から作られている?

福神漬けの名前は明治時代に付けられましたが、福神漬けの元である7野菜の漬物は発祥の説が複数あります。

上記でご紹介している山田屋(酒悦)が販売していた7野菜の漬物が、福神漬けの発祥として最も有力だといわれています。

しかし別の説として、1672年(寛文12年)に上野寛永寺に建立された勧学寮で食事に出された漬物が起源であるとも伝えられています。

さらに、長崎県と熊本県の一部でお盆に行われる死者の魂を弔う行事「精霊流し」で使った野菜を再利用して作られた漬物が、福神漬けの起源だという説もあります。

福神漬けは色も3種類ある!

福神漬けは、赤・茶色・オレンジ色の3種類が市販品で売られています。

本来の福神漬けは無着色(茶色)です。着色がされるようになったのは、第二次世界大戦後からです。

着色に関しても赤には説が2種類あり、1つ目はインド料理の薬味「チャツネ」に倣って赤く染めたという説です。

しかしチャツネは当時日本では非常に珍しい食品だった為、2つ目の説として「ご飯に映える色」として福神漬けを赤く染めたといわれています。

その後カレーに似た「自己主張し過ぎない色」として、オレンジ色に着色された福神漬けが発売されて人気を博しました。

一方で赤色の福神漬けも人気があった為、無着色品(茶色)を併せて現在は3種類の色の福神漬けが販売されています。

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福神漬けは何時からカレーの添え物になったの?

七福神の弁財天神に因んで名付けられた福神漬けは、今ではカレーの添え物として定着しています。

カレーの添え物として食べられるようになった時期は、1902年(明治35年)から1903年(明治36年)だといわれています。

当時三菱グループ(旧三菱財閥)の中核企業である日本郵船の欧州航路客船で、一等船客に提供したカレーライスに福神漬けが添えられていた事が始まりです。

(二等船客以下の人は、たくあんがカレーライスに添えられていました。)

それまでの福神漬けは、主に日清戦争・日露戦争で日本軍兵士の携帯食として食べられていました。

庶民も日本に洋食文化が広がった明治時代から福神漬けを食べていましたが、カレーライスは一部の人だけが食べられる高級食でした。

庶民が福神漬けとカレーライスを一緒に食べるようになったのは、高度経済成長期からです。

現在でも都市部を中心に営業している帝国ホテル・資生堂パーラー・梅田阪急百貨店等の飲食店が、福神漬けを添えたカレーライスを一般人向けに販売したという説が有力です。

しかし、どの施設が最初に提供したのかは定かではありません。

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手作りでも簡単!「福神漬け」のレシピ

名前の由来は七福神ですが、作られ始めた時期と庶民への提供時期は明確では無い不思議な漬物「福神漬け」ですが、多くの野菜を使うので健康にとても良いです。

作り方も、とても簡単です。

ここからは、ご家庭でも作れる手軽で美味しい福神漬けのレシピをご紹介します!

福神漬けは本来7種類の野菜(大根・茄子・レンコン・キュウリ・シソの実・ナタマメ・シイタケまたは白胡麻)で作りますが、一部の野菜だけ使っても作れます。

カレーライスの添え物だけではなく、普段の食事でも箸休めの漬物として食べる事もおススメです。

(※今記事でご紹介する福神漬けは、着色をしません)

福神漬けの材料(3~4人分)

【具材】
・大根:4分の1本
・ニンジン:4分の1本
・キュウリ:1本
・茄子:1本
・レンコン:4分の1節
・生姜:1片
・濃口醤油:適量
・水:適量
・塩:大さじ1

【漬け汁】
・昆布(10cm程の長さ):1枚
・濃口醤油:カップ2分の1
・酒:大さじ5
・みりん:大さじ3
・酢:大さじ1
・砂糖(または水飴):大さじ1

福神漬けの作り方

【具材の下準備】
(1)大根・ニンジンの皮を剥き、2mm幅でいちょう切りにする
(2)キュウリを薄い小口切りにする
(3)茄子とレンコンを薄い半月形に切る。レンコンを軽く茹でて、水気を良く拭き取る
(4)生姜をみじん切りにする
(5)切った具材に塩を振り、しんなりとしたら水気を絞る
(6)ボウルに具材を入れる。具が被る量の濃口醤油と水(※水は醤油と同量)を加えて、上から重石(皿でもOK)を乗せてからラップを掛けて1晩冷暗所に置く

【漬け汁を作って漬ける】
(1)小鍋に昆布・濃口醤油・酒・みりん・酢・砂糖を煮立たせ、粗熱を取ってからボウルに移す
(2)水気を良く絞った具材を漬け汁入りのボウルに移す。ラップを掛けて、冷暗所で更に1晩漬ける
(3)漬け汁と具材を小鍋に入れて煮詰める。粗熱を取ってから具材と漬け汁を煮沸消毒した容器に入れて蓋をする
(4)冷蔵庫に入れて2~3日間保存し、具材に漬け汁の味が馴染んだら完成

福神漬けの保存期間

手作りで作った福神漬けは、煮沸消毒した瓶の中に入れて冷蔵庫で1か月間保存可能です。

冷凍保存は出来ませんので、必ず冷蔵庫に入れて期限以内に食べるようにしましょう。

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