「飲む点滴」と言われているほど栄養豊富な甘酒ですが、甘酒を飲むことのデメリットはあるのでしょうか?甘酒を飲みすぎることのデメリットや、逆にメリットとして甘酒で得られる栄養素や効果について紹介します。
甘酒のデメリットは何?
甘酒は栄養豊富で体にいいと言われていますが、実際にデメリットはあるのでしょうか。甘酒は飲みすぎるとデメリットがあるので見ていきましょう。
甘酒の飲みすぎで肥満になる恐れ
甘酒の飲みすぎは肥満につながる恐れがあります。
100mlあたり | カロリー | 糖質 |
甘酒 | 76kca | 17.9g |
牛乳 | 61kca | 4.8g |
フルーツジュース | 45kcal | 12.8g |
コーラ | 45kcal | 11.4g |
サイダー | 41kcal | 10.2g |
出典:食品成分データベース
飲料の中でも糖分が多い炭酸飲料はカロリーが高いですが、それよりも甘酒のカロリーや糖質は多いことが分かります。甘酒の飲みすぎはカロリーや糖質の摂りすぎになるので肥満のリスクが高くなります。間食の量は1日あたり200kcal程度がよいと言われていますので、甘酒を飲むのも200kcal程で抑えるようにしましょう。
糖尿病のリスク
甘酒に含まれるブドウ糖は、エネルギーに変えるのが早いので血糖値を急激に上げる作用があります。飲みすぎると血糖値が慢性的に上昇する糖尿病になるリスクも高くなります。飲む量には注意が必要です。
甘酒の栄養成分は?体への効果
甘酒は飲む点滴と言われるほど栄養が豊富に入っている飲み物ですが、どのくらいの栄養が摂れるのでしょうか。
甘酒は2種類ある
甘酒には米麹甘酒と酒粕甘酒の2種類があります。前者は米麹と米を発酵させる、後者は酒粕に砂糖と水を加えてから作られています。
〈米麹甘酒〉
- アルコールは入っていない
- 砂糖は含まれていない
- 美肌効果、整腸作用、抗酸化作用
〈酒粕甘酒〉
- アルコールが含まれている
- 甘味は砂糖を加えている
- 整腸作用、冷えの改善
- 筋肉や骨の働きを助ける
米麹甘酒と酒麹甘酒では製法も違いますが、栄養素や効果にも違いがあります。
米麹甘酒の栄養素
ブドウ糖
ブドウ糖には疲労回復効果があります。疲労が溜まらない体を作る手助けをしてくれます。また脳のエネルギーを生成するので、記憶力や集中力を高めるなど脳の活性化に作用します。
ビオチン
ビオチンはビタミンB群の一種で、善玉菌によって腸内で作られる成分です。皮膚や髪の毛や爪などの健康を保つ働きをしてくれます。また糖の代謝を助ける効果や、皮膚の炎症をやわらげる働きもあります。美肌や皮膚の健康維持に効果的な成分です。
葉酸
葉酸は水溶性ビタミンB群の1つです。赤血球を生成し造血する働きがあります。またDNAの合成を促し、細胞の生成や再生効果もあるので、妊娠している女性には重要な栄養素になります。
酒粕甘酒の栄養素
タンパク質
タンパク質には皮膚や髪、筋肉の形成に関連しており、免疫機能の調整にも役立っています。また脳を働かせるために必要な栄養素で、タンパク質の不足は記憶力や集中力の低下が起こります。
炭水化物
炭水化物はエネルギー源として重要な役割があります。組織が正常に働けるようにブドウ糖を体内の組織に供給しています。主に脳や神経細胞、赤血球や腎臓など重要な組織がブドウ糖を必要としています。炭水化物が足りないと疲れやすくなる、集中力が低下するなど、日常生活にも大きな影響があります。
ペプチド
ペプチドは炭水化物が消化されアミノ酸に分解される途中で作られるものです。ペプチドは筋肉の疲労回復効果があります。また血圧の上昇を抑える効果もあります。2015年には血管を拡張し血流が体の末端までめぐる効果も確認され、冷え性の改善も期待できます。
米麹甘酒、酒麹甘酒に共通の栄養素
パントテン酸
パントテン酸はビタミンB群の1つで、エネルギー代謝を担っている栄養素です。ストレスをやわらげる効果や、脂質の代謝を促すことで動脈硬化の予防にも効果があります。こちらの成分も美肌や美髪にも効果があります。
アミノ酸
アミノ酸には筋肉の疲労回復や筋肉量を増やす効果があります。またアミノ酸の1つGABA(ギャバ)の効果により脳の興奮を抑えることでリラックスしやすくなります。
食物繊維
甘酒には食物繊維が豊富に含まれています。善玉菌のエサとなるオリゴ糖も含まれているので、腸内環境の改善に非常に効果があります。
このように米麹甘酒と酒麹甘酒には共通する効果もあれば、違う効果もあります。期待する効果をもとに甘酒を選んでみてください。
甘酒はいつの飲むのがいいの?
甘酒を飲むタイミングはいつがいいでしょうか。より効果的な飲み方を紹介します。
〈朝飲む効果〉
- ブドウ糖で素速くエネルギー源となる
- 脳が目覚める
- 代謝が上がる
〈昼飲む効果〉
- ブドウ糖の補給で集中力が上がる
〈夜飲む効果〉
- リラックスできる
- 安眠できる
期待する効果によって甘酒を飲むタイミングを合わせると、健康的な生活が送りやすくなります。自分に合ったタイミングで飲んでみましょう。
まとめ
甘酒は栄養が豊富に入っていますが、飲みすぎるとデメリットとして肥満になりやすいことや、糖尿病になる可能性があげられます。甘酒には体にいい効果がたくさんありますので、健康的な生活を目指すためにも適量を取り入れてみましょう。